「ウイルス」と「細菌」。
カタカナ英語と日本語の違いで、意味は同じかな、くらいに受け止めている人も多いかも知れません。
ちなみにウイルスはvirusでラテン語。
英語の発音では「ヴァイラス」に近いそうです。
それに対し、細菌はbacteria、バクテリアです。
さて、答えから言ってしまいますと、「ウイルス」と「細菌」は違います。
どんなふうに違うのかというと、まず仕組みが違います。
細菌は、自分で増殖することができるけれども、ウイルスは、他者の細胞に入り込まないと増殖することができない。これは、とても大きな違いです。
次に、大きさが全く違います。
細菌の大きさは、人間の細胞より小さいくらいで、例えば、食中毒を起こす菌でよく知られるブドウ球菌は、直径約1マイクロメートル(1000分の1ミリ)ほど。ウイルスの大きさはケタ違いに小さくて、例えば、新型コロナウイルスでは0.05~0.2マイクロメートル(10万分の5ミリ~1万分の2ミリ)ほど。
ただし、それより大きい飛沫に含まれて気中に出てきます)細菌は通常の光学顕微鏡では見えますが、ウイルスは見えないそうです。
また、お腹を壊したりして投与される「抗生物質」がありますが、抗生物質は細菌には効きますが、ウイルスには効きません。
抗ウイルス薬というのは、ごく少数しか開発されていない。
ウイルスには細胞膜がなく、人の細胞に寄生しているため、治療薬は少ししかなくて、開発段階のものが多いのだそうです。そこもたいへん大きな違いとして理解しておきたいところですね。
細菌の具体例としては、先ほどのブドウ球菌、大腸菌、サルモネラ菌、コレラ菌、ボツリヌス菌、結核菌などが挙げられます。
ウイルスの具体例としては、
ノロウイルス、ロタウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、肝炎ウイルス、HIVなどがあげられます。
がんの要因のうち、ウイルスや細菌が原因のがんも少なくないのですが、
それについてはまた次の機会に……!
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