前回、体の声に耳を傾けていますか、というお話をしましたが、
今回は、そのためにはどうするか、について。
「体の声に耳を傾ける」というのは、欲求や欲望に忠実になるというのとは全く違います。
欲求や欲望に忠実になっていたら、食で言えば「食べたいから食べる」、になってしまいます。欲求って、怖いですね。欲求がないのも怖いです。「食欲がないから食べない」になってしまう。それでは体が、声どころか悲鳴をあげてしまいます。
体は、とても饒舌ですが、無口でもあります。声なき声で、いつもなにかを伝えようとしています。試しに、今これを読んでくださっているあなたの、体のどこかから声が聞こえてくるとしたら、今なんて言っているか想像してみてください。
体の擬人化……って、体は人なのになんだか妙ですが、とりあえず、まずは今の「胃」の声を言葉にしてみましょう。「胃です。さっき食べたのに、またすぐ食べないで」 「かたまりが降りて来た! よく噛んでから少しずつ飲み込んで!」「別の栄養もください!」
「最近食べてない、きのこや海藻がいいと思います」「消化がたいへんです! 水分をとって!」 「ひー、冷たい! あったかいものをお願いします」「白湯ですね。ありがとう」
あなたの胃、なんて言っていそうですか。想像すると、ちょっとだけ楽しくなってきます。
続いて「手・足・首・背中」の声になってみてください。「手です。かじかんでいます」
「足です。とっても冷えています」「首です。スース―します。このまま出かけるのは困ります」「背中です。肩甲骨がカチコチです」
続いて「目・鼻・口」行ってみましょう。「しょぼしょぼします」「ちょっと休みたい。目をつむってください」「鼻毛を奥まで切りすぎないで。異物をキャッチできません」「マスクの中で口呼吸になってます」「口角がひび割れてます。ビタミンB2が足りないのでは?」なんだか饒舌になってきました。
続いて「腸」もいってみましょう。腸の声になるってちょっと難しい気がしますが、
腸脳相関といって、腸と脳は直接つながっていると言われているので意外といけますよ。
「腸です。なんだか最近便が固いです…」「カサが足りなくて出しづらい」「水分と、食物繊維をください!」「腸です。マッサージも好きです」「腰をひねる、まわす運動も試してみては」ここまでくると、体のあちこちが忘れていたことを教えてくれます。
「血管です。血圧を最近測っていないです」「今日の薬、飲み忘れています」
「このだるさはよくないだるさでしょうか、想定内のだるさでしょうか」
質問を投げかけてきたりもします。
欲求や欲望とは別の、2022年はぜひ、時折、体の「声」になったつもりで、
そのときそのときの体の各部位、内臓まで、擬人化して声にしてみましょう。
「こんなによく噛んでくれてほんとに助かります。ありがとう」
「スーッといい便を出せました。ありがとう」
「背中の固さがほぐれたよ。ありがとう」
そんなふうに、体からお礼が言われるようになったら最高です。
* * 編集後記 *
友人のお宅のビルトインガスコンロの話。
3口あるうちの2口、それと魚焼きグリルが、とうとう火が点かなくなってしまったのだそうです。もう10年以上使っているし、2回修理を頼んでいるから、次は交換だな、と思って、パロマか、リンナイか、ノーリツか、そしてそのメーカーのどの価格帯のどのモデルか、考えに考えて決めて注文したのが去年の11月。
ふつうなら数日で工事の日にちの調整をして、工事自体は2時間もあれば終わる……はずでしたが、あれから2カ月、まだビルトインガスコンロは交換できないまま。
コロナ禍の影響で、世界的に部品の供給不足で、製品の生産がまったく追いついていないのだそうです。その友人宅は残った1口のガスコンロと、ホットプレートや電子レンジでなんとかしのいでいるそうですが、これがお風呂のガスやなにかも同様の状態なのだそう。
ありとあらゆる部品の供給不足らしいので、在庫もかなり品薄になっているようです。
買い替えるから捨てちゃおう、と早まらず、欲しいものがもしおありでしたら、買い替えができるか、在庫があるかを事前に確認してからお買い物を楽しんでください。
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