ナノ医療イノベーションセンター、
略してiCONM(Innovation Center of NanoMedhicine)
皆さん聞いたことありますか?
大手製薬会社やベンチャー企業多終結した組織。片岡一則センター長を筆頭に、多様な技術と人材が交流する場として研究が進められています。
iCONMの掲げる医療技術はというと、「体内医院」。
体内の、医院です。体内にある病院って、どういうことでしょう……?
iCONMのいう体内病院とは、「人体内の、『必要な場所で・必要な時に・必要な診断と治療』を行う、ウイルスサイズ(〜50nm)の、スマートナノマシンの創製による体内病院の構築」だそうです。(iCONMのHPより)
もう少しわかりやすく言うと、ウイルスと同じくらいの小ささの、50nmにも満たないナノマシンを、体の中に入れるのだそうです。
マシン=機械、と聞いて想像するのは、心臓のペースメーカーのような金属的なものですが、そうではなく、「分子を習合させるひも状の分子のかたまり」なのだそうです。
そもそも、正常な細胞と、がん細胞の違いのひとつに、細胞に空いている穴、「すきまの大きさの違い」というのがあって、正常な細胞に比べて、がん細胞はこのすきまが大きいんですね。このナノマシンは、正常な細胞の隙間には入らないサイズで、がん細胞に空いている隙間には入るサイズということになります。
薬をコーティングしたナノマシンが、体じゅうをめぐり、正常細胞の中には入らないけれど、がん細胞の中には届いて、効力を発揮してくれる。このナノマシンは、常時体の中にいる。だからこその体内病院ということですね。
そもそも、がん治療というのは、薬を目的の場所「だけ」に運ぶことが難しい治療。
放射線が健康な細胞も攻撃してしまうのもそうだし、抗がん剤が副作用をともなうというのもそうですよね。薬を、目的の場所に適切に運ぶ、を実現するのが、体内病院、ナノマシンということです。ナノマシンのしくみである、ひも状の分子の話は、ちょっと専門的なので、興味のある方はぜひ調べてみてください。
いつも科学や医療の進歩は、一般の想像を超えた研究を今している人たちのおかげでぐんぐん進んでいます。
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* 編集後記 *
「日本人は食事を3食きちんと食べよう、と教育するが、回数が多い、2食でいい」、という人がいます。
日本人は農耕民族で、主に米を食べ、肉食はしなかった。欧米人はもともと狩猟民族だし、肉食。アメリカで出されるステーキ肉の大きさを見ると、「これ何人前?」という量だったりしますよね。また、お腹がすくことで若返りホルモンが分泌されるともいわれる一方、
食事の回数を減らす、間をあけると過食にもつながり、血糖値の乱高下にもつながるともいわれます。どれも間違ってはいない情報かもしれなくても、情報を鵜呑みにするのではなく自分でも勉強して自分にとっての正しい情報はどれか、がとても大切ですね。
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